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作文が苦手な子でも大丈夫 as/913.html
森川林 2010/05/25 10:45 


 小学校1、2年生の子の保護者の方からときどき、「学校で日記や作文の宿題があるが、うまく書けない」という相談を受けることがあります。小学校5、6年生でも、苦手意識を持つ子は多いようです。

 言葉の森の作文指導は、どんなに苦手な子でも大丈夫です。そのコツは、事前指導にあります。

 一般に、通信の教室でも通学の教室でも、作文指導は、書いたあとの指導に力を入れることが多いものです。しかし、書いたあとの添削だけでは、作文の力はなかなか身につきません。

 スポーツの場合でも、サッカーなどで、「あのシュートがよくなかった」と言われて、次回からいいシュートができるようになるかというと、そういうことはありません。悪いシュートを注意することではなく、いいシュートを放つ練習をして初めて、いいシュートが身につくのです。

 作文の場合、その練習が、読書と暗唱と、実際に作文を書くことです。

 では、書けない子がいた場合、どのように指導するのでしょうか。言葉の森では、先生が生徒に書くことを教えてあげます。苦手な子の場合は、文そのものを言ってあげるような形で教えます。

 このやり方は、家庭でも生かすことができます。

 構成図を使う場合は、お母さんが鉛筆を持って子供の横にすわり、子供と話をしながら構成図をどんどん埋めていきます。十分ほどで構成図がほとんど埋まったら、「これを見て書いてごらん」と言えば、子供はすぐに書き出せます。構成図を使わない場合は、お母さんが一文ずつ言ってあげます。


 私(森川林)が教室で一文ずつ言う場合は、ときどき冗談を入れます。例えば、「料理を作ったこと」で書く場合、

先生 「はい、じゃあ、言うよ。『ぼくは、きのうブタの丸焼きを作りました』」

生徒 「えー! そんなの作ってないよ」

先生 「まず、近くの公園にブタをつかまえに行きました」

生徒 「だから、作ってないって。それに、公園にブタなんていないって」

先生 「じゃあ、何を作ったの」

生徒 「えーとねえ。玉子焼き」

先生 「じゃあ、『ぼくは、きのう、玉子焼きを作りました』。はい、書いてごらん」

生徒 「……。書きました」

先生 「まず、最初に、玉子を空手チョップでわりました」

生徒 「えー! そんなことしてないよ」

 こういう感じで書いていけば、親子が対話を楽しみながら作文を書いていくことができます。

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 意外に簡単な暗唱、問題集読書、四行詩。意外に難しい音声入力とフォトリーディング。実力のある子はよく書ける構成図 as/912.html
森川林 2010/05/24 10:05 



 暗唱の指導を始めたころ、驚いたのは、小学校1、2年生で最初はつっかえながら読んでいたような子が、すぐにみるみる上手になっていくことでした。

 ところが、学年が上がり、本来上手に読めるような年齢になってくると、かえって暗唱するのに時間がかかるようになってきました。「棒読みでいいから音楽のようなつもりで読む」ということが、高学年になると、かえってわかりにくくなってくるのです。

 更に、中学生以上になると、文章が説明的な文章になってきます。また、中学生のころは、物事を理屈で理解しようとする時期なので、単純な暗唱がかえって難しくなってきます。この場合でも、説明文の暗唱をイメージ記憶を使ってやれば、かなり簡単にできるのですが、イメージ記憶のように無邪気なダジャレの精神が必要なものも、中学生のころは難しくなるようでした。

 しかし、小学生までの生徒は、長い文章の暗唱も毎回あまり苦労もせずにやっているようです。


 暗唱のほかに、もう一つ、事前の予想に反して意外によくできたものが、高学年以上の問題集読書です。読む文章が入試問題なので、難しくて嫌がる子が多いかと思いましたが、みんなかなり熱心にやってきます。もともと入試問題に取り上げられるような文章なので、難しいだけでなく、内容的にも読ませるものがあります。子供たちは、勉強と同時に、読むのが楽しいという面もあって読んでいるように思いました。


 もう一つ、予想と違って、意外と簡単だったのは、読書をしたあとの四行詩です。しかし、これは、小学校1、2年生には、ちょっと負担だったようです。それは、小学校低学年のころは、書くという作業自体に慣れていないという理由によるものです。しかし、小学校中高学年以上の子は、内容のある四行詩をよく書いてきます。特に、国語の実力のある子は、毎回優れた内容の四行詩を書いてきます。


 さて、次は逆に、予想に反して意外と難しかったものです。その筆頭は、音声入力です。慣れれば、これほど楽に活用できるものはないと思うのに、中高生の子はなかなかスムーズに音声入力ができませんでした。一つには、教室でやるので、人の目を気にしていたということもあると思います。もう一つは、構成図が充実していないうちに、入力しようとした子が結構いたことです。更に、日本語は、文末の処理が難しいので、構成図では文末を考えずにどんどん書けますが、それを文章化するときは、文末を考えないといけません。結局、文末の手直しをするのに時間がかかるという面が出てきたということもあったようです。


 もう一つ、意外と難しかったのは、フォトリーディングです。フォトリーディングのコツを覚えると、本を急いで読みたいときは、20分ぐらいで読むことができます。しかし、小学生の子供に、フォトリーディングをさせるのは、動機の面からも能力の面からもやや無理があったようです。フォトリーディングが活用できるのは、読む力がついた中高生以上になると思います。


 簡単とも難しいとも言えないのが構成図です。構成図には、その子の実力が表れてくるようです。中学生でよく書ける子は、構成図もかなり充実したものを書いてきます。10分ぐらいで構成図を完成させれば、もう作文に書くものと内容的には同じことを考え終わったと言ってもよいぐらいです。しかし、作文に書く内容自体が簡単な小学校中高学年の場合は、構成図を書くことが、作文を書くことと二重手間になると考える子もいるようです。

 ただし、将来のことを考えると、作文を書く前に、自分の書くことを考えておくという発想は大事ですから、これから構成図をもっと上手に書けるような工夫をしていきたいと思っています。

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