ログイン ログアウト 登録
 ファイルからデータベースへ=物から情報へという流れは、教育にも大きな影響を与える Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 520番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/4/28
ファイルからデータベースへ=物から情報へという流れは、教育にも大きな影響を与える as/520.html
森川林 2009/06/11 07:33 


 6月10日の日本経済新聞に、「今後の主役、ハイブリッドより電気自動車」という記事が載っていました。

 ハイブリッド車、つまりガソリンエンジンと電動モーターを併用する仕組みの車は、トヨタのプリウスに見られるように現在大きな人気を博しています。しかし、アメリカのテスラ・モーターズが発売した電気自動車のように、世界の大きな流れは、ガソリンから電気へと大きく変化しています。ハイブリッド車は、過渡的なものは消滅するという法則のとおり、将来は自動車の歴史における木炭車と同じものになるでしょう。


 自動車が電気自動車中心になると、その構造は、単純化され、自動車のコモディティー化が始まります。

 これは、かつてのパソコンがたどった道と同じです。IBMのパソコンは、中国のレノボがそのブランドを引き継ぎました。パソコンはすでに、いくつかの部品を組合わせれば誰でも作れるものになっています。やがて自動車も、モーターと電池の組合わせで、特別の技術や設備がなくても組み立てられるものになっていきます。


 このような大きな変化は、インターネットの世界でも起こっています。しかし、これは、すでにいろいろところで言われているので省略します。


 さて、話は大きく変わりますが、現在の世界では、軍事力の中心は核兵器です。しかし、この核兵器は、かつての武田勝頼の騎馬軍団に相当するようになるのではないでしょうか。

 信長の鉄砲隊が登場することによって、それまでの軍事力の概念は大きく変化しました。日本は現在、軍事力の質という点で周辺の諸国よりも後れを取っています。しかし、日本の安全は、従来の軍事力の延長で考えるのではなく、独自の科学技術やシステムを生かした道で考えていくべきです。この大きな方向を目指しているか否かということが、これからの日本の未来を大きく左右するはずです。

 単に、相手も核を持っているからこっちも核をという選択肢しか考えつかないのでは、平和の問題は袋小路に陥ります。


 さて、話を元に戻して、ウェブでも今後大きな方向の変化があります。それは、一言で言えば、ファイルからデータベースへという流れです。

 すでに10年以上前から、ローカルのパソコンの世界では、様々なアプリケーションがデータベースを中心にして動くという形に変化していました。

 一時、年賀状ソフトが人気のあるアプリケーションだった時代がありましたが、年賀状ソフトの限界は、データベースを年賀状ソフト用に構築しなければならなかったことです。

 言葉の森によく売り込みに来た顧客管理システムも同じです。顧客管理システムに合わせてデータベースを構築すると、ひとつの会社の中でデータベースが複数作られてしまいます。

 これからのアプリケーションは、ある一つのデータベースを中心に、そこからワンストップで情報を引っ張って加工するという形が中心になります。

 さらに言えば、ローカルのパソコンにデータベースがあるのではなく、インターネット上にデータベースがあり、その情報を自宅からも外出先からもレジャー先からもアクセスできるということが求められるようになります。

 マイクロソフトのモデルであったオフィスソフトのセット販売という時代から、グーグルなどが目指しているウェブ上でのアプリケーション利用の時代に今IT環境は大きく変わろうとしているのです。


 インターネットのホームページにこの変化を当てはめてみると、やはりファイルからデータベースへという流れが、当面の最も目立つ変化になります。

 これは、このことによって、ブログの役割がこれからますます大きくなってくるということでもあります。

 ブログにも、静的なファイルを生成するブログと、データベースから動的なページをそのつど生成するブログがあります。また、動的に生成したファイルを静的なファイルに見せる仕組みのブログもあります。これらは将来、編集のしやすさという点から、多くが動的なページになっていくと思われます。

 SEO対策の面からは、今はまだ静的なページの方が検索されやすいという点で有利なようですが、これも将来は検索エンジンの仕組み自体が動的なページ中心に改良されていくと思います。


 今、SNSとブログは、相互に乗り入れする形で互いにSNS的なブログとプログ的なSNSになりつつあります。しかし、ウェブ上の表現力の点から見れば、ブログからスタートしたSNS的ブログの方に分があるようです。例えば、mixiとアメブロでは、mixiで自分の日記を公開するよりも、アメブロで公開している日記で他の人とコミュニケーションも図るという形が多くなっていくと思います。


 今後、企業のホームページも、ページ自体がブログ化する形で進んでいきます。

 ブログ化したホームページの優位性は四つ考えられます。

 第一は更新頻度が高いことです。ブログはFTPのような設備がなくても、会社からでも自宅からでも外出先からでもどこからでも必要なときに更新できます。

 第二はデータベースから情報を引っ張っているので、個々のページの加工がきわめて容易だということです。

 第三は、静的なページではなく、動的なページで常にコミュニケーションが図れるということです。

 第四はRSSで記事の更新がすぐに全世界に通知できるという点です


 言葉の森では現在、HTMLで作っている静的なページをすべてデータベースから生成する動的なページに作りかえていく予定です。

 さて、この「ファイルらデータベースへ」という流れの本質は、「物から情報へ」という流れです。

 このことを、これからの職業にあてはめてみると、次のようなことが言えます。

 P・ドラッカーは、企業の寿命は30年ほどだと述べました。人間の生きている時間はそれよりももっと長いという点から考えると、企業に就職するという時代はすでに終わりつつあり、今後は自分の知識や技能を生かせる職種に就くという形の就職が中心になってきます。


 このことはまた、教育の変化についても、大きな示唆を与えています。

 それは、ひとことで言うと、教科書や教科や学部や学校という外側の枠組みに結びついた知識ではなく、その人の生きる中身に結びついた知識がこれから重要になってくるということです。


 昔は、ある学部に入ることや、ある学歴を持つことや、ある資格を持つことが、ある職業につくための条件だった時代がありました。特定の企業や組織に就職すれば一生その構成員でいられる時代にはそれでよかったのです。

 しかし、これからはそうではありません。どこに放り出されてもひとりで自分を売り込める中身がなければ、変化の大きい社会では生きていけません。


 それは、ある意味で多くの可能性を秘めた社会です。これまでは、偏差値に見られるように、特定の勉強の出来不出来で序列化が可能な社会でした。これからは、自分の得意分野を頂点にして、世の中にある無数の勉強を自分なりに組み立てて勝負していく社会です。

 勉強をすることは、昔も今もその必要性は変わりませんが、昔のように勉強の側に主体があるのではなく、自分の人生の方に主体がある社会になっていくのです。


(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)

マインドマップ風構成図
 記事のもととなった構成図です。

(急いで書いたのでうまくありません)



同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
教育論文化論(255) 

コメント欄

コメントフォーム
ファイルからデータベースへ=物から情報へという流れは、教育にも大きな影響を与える 森川林 20090611 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
うえおか (スパム投稿を防ぐために五十音表の「うえおか」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
教育論文化論(255) 
コメント1~10件
なぜ公立中高一 森川林
 志望校の過去問に特化した受験対策を進めるためには、まず「春 6:18
記事 5498番
作文検定のプレ あお
お返事ありがとうございます。暗唱検定が早くできてほしいです。 4/9
記事 5493番
作文検定のプレ 森川林
 日本語教育で、簡単なのは会話で、次が読書で、最後が作文です 4/8
記事 5493番
作文検定のプレ あお
日本語作文検定は、日本語を学ぶ外国人のための作文教育にも対応 4/8
記事 5493番
【合格速報】東 ふつ
合格おめでとうございます。 毎週真剣に取り組み、どんどん上 1/7
記事 5403番
国語力、読解力 森川林
読検の解答は個別れんらくでお送りください。 12/29
記事 4331番
国語力、読解力 すみひな
本日の読解検定を受け忘れてしまいました。回答をどちらに送れば 12/27
記事 4331番
森リン大賞が示 森川林
作文力を上達させるコツは、褒めることでも直すことでもなく、書 12/13
記事 5398番
作文コンクール 森川林
 子供たちの教育で大事なのは、知識の詰め込みではなく、読書と 12/10
記事 5395番
読書と作文が子 森川林
 小学生時代は、勉強よりも読書。  中学生以上は、勉強と同 12/9
記事 5394番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
Re: 読解検 森川林
 これは、その言葉があるかどうかではなく、文脈として読み取る 4/28
国語読解掲示板
読解検定小5の みきひさ
読解検定 小5 4月について3問教えてください。 どうぞよ 4/27
国語読解掲示板
茨木のり子さん 森川林
 茨木のり子さんが晩年に書いていた言葉、 「倚(よ)りかか 4/27
森川林日記
軽くて意味のな 森川林
軽くて意味のない広告の文面を書いていたのでくたびれた。 嘘 4/27
森川林日記
Re: 例えば 森川林
 この歌の本質は、「言えない」又は「言わない」というところに 4/27
森川林日記
例えば、敷島の 森川林
 本居宣長の「敷島の大和心を人問はば朝日ににほふ山桜花」は、 4/27
森川林日記
AIに文章を直 森川林
 AIに文章を直してもらうと、  詩的な文章が散文的になる 4/27
森川林日記
雨は龍のメッセ 森川林
 雨は龍のメッセージ。  晴れは太陽のメッセージ。  ど 4/27
森川林日記
五月の薄曇りの 森川林
 五月の薄曇りの空の下をゆっくりと歩く。  自分の心の中に 4/27
森川林日記
走水神社 森川林
 走水神社に行ってきた。  神社の横の山の途中に、弟橘媛( 4/24
森川林日記

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
■小1から高3まで、年間の作文指導と結びついた作文検定
●評価サンプル
●知識偏重の教育から思考力重視の教育へ
AIと独自アルゴリズムを組み合わせた「日本語作文検定」がリニューアル


●【重要】7月の新学期から作文用紙と封筒用紙の配布を廃止します――手書きの人は作文ノートの利用をおすすめします
●森からゆうびん2026年2月
●思考力を育てる作文教育

●本で最も進んでいるオンライン教育――少人数の対話と個別指導 無料体験学習 受付中。
●詰め込む学習から、創造する学習へ。小1から高3のオンライン少人数教育。小1から高3のオンライン少人数教育。
●担任制で対話のある、5人以内の少人数オンライン教育

●小学1、2年生は作文を始める適齢期です
●小学3・4年生は、作文がいちばん伸びる時期です
●小5・小6から、作文は「考える作文」に変わります。

●高校入試につながる作文力を、中学生から
●入試小論文に対応した作文評価を提供する作文検定(高校向け)
●入試小論文に対応した作文評価を提供する作文検定(塾高校向け)

●学校のための日本語作文検定(学校向け)
●学年ごとの「書く力」が一目でわかる(学校向け)
●総合型選抜・小論文評価業務に関するご提案(大学向け)

●学習塾のための日本語作文検定(塾向け)
●「書ける」ことが塾の強みになる(塾向け)
● 小1からのオンライン作文で、「読む力・書く力・考える力」を一生ものにします(生徒向け)

全国初の本格的な日本語作文検定作文の客観的評価で、誰でも作文が好きになり実力がつく。特許取得の独自のアルゴリズムとAIによる対話型600字講評。(学校塾向け)
●担任制で対話のある、5人以内の少人数オンライン教育 言葉の森
●詰め込む学習から、創造する学習へ。小1から高3のオンライン少人数教育。

●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習