ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 4483番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/29
難読で頭がよくなる――物語文の本よりも説明文の本に重点を置いて読む as/4483.html
森川林 2022/06/17 07:40 


●動画:https://youtu.be/ju8wqQ7Nya4

 読書力は、学力の基礎です。
 読書時間が短い人は、勉強時間を長くしても成績がなかなか上がりません。
 それに対して、読書時間が長い人は、勉強時間を少し長くすると成績がすぐに上がります。

 これは、読書力によって、勉強を吸収する力が増しているからです。

 しかし、読書なら何でもいいのではありません。
 小学1年生のころは、漫画でも絵本でも読書力に結びつきます。
 しかし、小学校中学年になると、いくら漫画や絵本をたくさん読んでも読書力はつきません。

 小学校中学年のころは、物語文でも読書力はつきます。
 しかし、高学年になると、説明文を読まなければ読書力は伸びません。

 中学生や高校生になると、同じ説明文であっても、難しい説明文でなければ、読書力は伸びなくなります。
 目安になる本は、岩波ジュニア新書、ちくまプリマーブックス、更に、岩波新書、中公新書、講談社現代新書などです。

 更に、大学生になると、岩波文庫の青帯、白帯などの古典の本で、歴史の教科書に出てくるような難しい本を読むことによって読書力は伸びるのです。

 この「難読が考える力を育てる」ということに、多くの人は気づいていません。
 10冊の易しい本を読むよりも、1冊の難しい本をよむ方が考える力がつくのです。

 ただし、小学生のころは、親が無理に難しい本を読ませようとすると、かえって全体の読書量が減ってしまいます。
 子供の好きな面白くて楽に読める本で読書量を増やしながら、その一方で難しい本も並行して読んでいくといいのです。
 そして、子供自身、読書力がついてくると、次第に説明文の難しい本の方が面白いと思うようになります。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20220617  
 「何にも読まないよりも、漫画でも読んでいた方がよい」という考えがありますが、易しい本を読み続けると、逆に読解力は低下します。
 「毎日やるのは難しいから、せめて週に2、3回でも問題集読書をやってくれればいい」という考えがありますが、それでは、読解力は現状を維持する程度です。10分でいいので、毎日読むのが原則です。
 「読み聞かせをすると自分で読まなくなるから、なるべく自分で読ませるようにする」という考えがありますが、読み聞かせは自分で読むための読書力の基盤です。小学生になっても、読み聞かせは続ける方がいいのです。
 「子供に名作を読ませる」という考えがありますが、子供の読む力が育っていなうちに名作を読ませると、読んだという形だけで、中身は何も残りません。有名な本ではなく、子供が楽しく読める本が第一です。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
国語力読解力(155) 読書(95) 

記事 4482番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/29
子供たちに必要なのは発言と交流の場――創造的な学力を育てることがこれからの教育の目的 as/4482.html
森川林 2022/06/16 05:36 


●動画:https://youtu.be/jAixgriTBRE

 先日から、授業の修了時に、子供たちに何かひとことを言ってもらうことにしました。
 「このあと、何をするか」でもいいし、「今日、学校であったこと」でもいいし、「将来の夢」でもいいし、「自分の趣味」でもいいし、要するに何でもいいからひとことを言うということです。

 すると、担当している子供たちは、全員何かひとこと、それなりに面白いことを言うようになりました。歌を歌ってくれる子もいました(笑)。時間は、全体で5分もかかりません。

 子供たちは、自分が主体的に参加できる場が好きです。しかも、その中で他の生徒との交流も生まれればなお楽しくなります。
 読書紹介の場合も、時間があるときは、紹介のあとの質問感想を言ってもらうと、それぞれいいことを言います。そして、参加している生徒どうしが知的な交流を通して親しくなります。ただし、これは学年が同じぐらいで、質問や感想を言いやすいクラスの場合です。

 今の学校や塾では、生徒が自ら発言する機会はほとんどありません。
 先生が一方的に喋り、生徒はたまに答えさせられるだけです。

 未来の学校は、言葉の森のように少人数のクラスで、全員に発言する機会があるものになっていきます。

 勉強の中心は家庭学習、授業は生徒が発表と交流をする場、講師は教えるのではなく生徒の進捗状況と理解度をチェックし、必要に応じて保護者との連絡をとる、というスタイルの学習がこれからの新しい教育の形になります。

 小、中学生、高校生の子供たちの成長に影響があるのは、親や先生ももちろんそうですが、それ以上に同じ世代の子供たちです。

 言葉の森では、今、「講師の部屋」という、講師それぞれの掲示板を作っています。
 これは、まだほとんど活用していませんが、将来は、先生と生徒の連絡の場だけでなく、生徒どうしの交流の場にしていく予定です。

 すると、そこで、卒業した生徒も時どき立ち寄り、先生に現状報告をしたり、後輩にアドバイスをしたりするようになります。
 ちょうど、通学教室に、卒業生がたまに遊びに来るような感じです。
 夏のサマーキャンプも、将来は、卒業した生徒も含めた同窓会のようなものにしていく予定です。

 子供たちは、同世代の子供たちとの交流の中で成長します。
 そのためには、その交流の場としてのオンラインクラスで、全員の発言の機会があることと、勉強の中身が創造的であることが重要です。
 創造的な勉強という要素が特に強いのは、作文クラスと創造発表クラスですが、そのほかの国語読解、算数数学、英語などのクラスも、工夫によっては、創造と発表の学習になります。

 例えば、国語読解クラスでひとつの問題文の内容についてディカッションをするとか、算数数学クラスでオリジナルに作った問題を発表するとか、英語クラスで英語のスピーチをするとかいうようなことです。
 そういう創造的な勉強を行うためには、その土台としての学力も十分についていなければなりません。

 学力は勉強の最終目的ではなく、より創造的な学力を作るための土台です。
 それは、子供たちの勉強のゴールが、大学入試に合格することではなく、その先の実社会で自分らしい仕事をすることだからです。

 こういう子供たち一人ひとりの個性を生かし創造性を育てる教育を行っていきたいと思います。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20220616  
 子供たちの多くは、学校や塾の勉強に退屈しています。
 それは、生徒が主体的に参加する勉強になっていないからです。
 先生の話を聞いて、テストを受けるだけの勉強なら、家庭学習で十分間に合います。
 ただ、家庭学習だけでは不安だから、みんな、とりあえず学校や塾に行っているのです。
 本当は、教育の仕組みを根本的に変える必要があるのです。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
教育論文化論(255) 
コメント351~360件
……前のコメント
久しぶりの更新 森川林
 久しぶりにゆめが登場(笑)。  階段の踊り場ですべってこ 7/18
記事 4278番
久しぶりの更新 nane
目を覚ましたとき、犬が目の前に寝ていて、寝息を立てているとい 7/18
記事 4278番
オンライン夏期 nane
 記述力の本質は、思考力と文章表現力です。  記述力のない 7/18
記事 4275番
オンライン夏期 森川林
 記述の練習で、方法論を示したものを見たことがありません。 7/18
記事 4275番
受験の算数数学 nane
 算数数学の先生には、性格の悪い人が多いと思います(笑)。 7/15
記事 4273番
受験の算数数学 森川林
 受験というのは、差をつけるための勉強です。  将来、そう 7/15
記事 4273番
原田武夫さんの nane
 日本の教育を変えるのがひとつの目標です。  集団の一律の 7/15
記事 4271番
原田武夫さんの 森川林
 日本をよりよくしようと考えている人が増えている気がします。 7/15
記事 4271番
今と今後の数年 nane
 子供の成長にとって、周囲の大人のちょっとした褒め言葉は意外 7/14
記事 4270番
今と今後の数年 森川林
 私も若いときは、人間は子供時代から直線的に成長していくよう 7/14
記事 4270番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習